ここがこの世の地獄なり

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金融業界で思い出した理不尽な話

前回、金融業界のあるあるを書いている時に思い出した、とても理不尽な話。

 

fevernights.hatenablog.com

 

数年前の話なんですけど、自分のいる会社の社長にと、例によって大手銀行から新社長が天下ってきたんです。

こういう業界ではよくある話で、何の知識も無い畑違いの人がいきなり社長に座るんですね。

そしてこの新社長が「全員営業」というのを打ち出したんです。

それじゃあということで、当時は社長をはじめ、偉い方々にはノルマがなかったんですが、全員にノルマを課そうということになりました。

さすがに、社長や専務に個人でノルマがあるのはどうか、ということで役員グループとして、グループで人数分のノルマが課せられることになったんです。

 

これには、一般社員はモチベーションが上がりました。

今度の社長は一味違う。

自分達と同じように身を削る覚悟があるんだ!

この大変さを解ってもらえるんだ!

と全員がやる気になったんです。

 

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そして、新年度がスタートするとすぐに、グングン数字は伸びていきました。

全員がやる気になるとすごいな~。

これが意図したものだったら、かなりのやり手だな~と感心したものでした。

が、この勢いは、すぐに失速します。

 

そう、役員グループの実績がいつまでたってもゼロのままなんです。

「はは~ん。さてはコイツ等、数字取る気無いな。」

上がりきったモチベーションが一気に下がってしまい、数字はすっかり冷えきったまま、年末を迎えました。

すると、お偉いさん達の会議で、社長がこの体たらくに激怒し、叱責したらしいのです。

その場にいた全員が「いや・・・あんたゼロじゃん!」

と思ったことは想像に難くないです。

 

結局、我々一般社員はその後の頑張りで巻き返し、見事全員ノルマ達成しました。

 

当の役員グループはというと、さすがにゼロはまずい、ということで、一番下っ端の役員が、なんとか頑張ったものの、結局、ゼロを免れた程度で、目標にはほど遠いさんざんな結果でした。

 

そして翌年からは、何事も無かったかのようにお偉いさん達のノルマはなくなり、今まで通り社員には厳しいノルマが課せられました。

 

なんじゃそりゃ!

 

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結局

権力があれば、ルールは曲げ放題。

やりたい放題なんですよね~!

 

しかし、大手銀行で出世するような人は、こんな堂々と「自分のことは棚に上げて」をやってのける人じゃないと、難しいんだろうな。

厳しい競争を勝ち抜いてきたということは、綺麗事だけじゃなかったと思うし・・・。

まあ、自分みたいな庶民には、わかんないけど。